「パーキンソン病は、手がふるえたり、動きにくくなったりする病気」
そんなイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
実は、パーキンソン病では、便秘や眠りの問題、立ちくらみ、気分の落ち込みなど、体の動き以外にも、さまざまな症状があらわれることがあります。
今回は、体の動きに関わる「運動症状」と、外からは気づかれにくい「非運動症状」についてご紹介します。
体の動きに関わる「運動症状」
パーキンソン病では、日常の動作や歩き方に変化があらわれます。代表的なものには、次のような症状があります。
- 手足のふるえ
椅子に座って膝に手を置いているときなど、力を抜いている場面で、ふるえが目立つことがあります。 - 動作がゆっくりになる・小さくなる
着替えやボタンを留める動作に時間がかかる、書く字が小さくなるなどの変化があります。 - 筋肉のこわばり
手足の動かしにくさとして感じることがあります。ご本人があまり自覚していない場合もあります。 - 歩き方や姿勢の変化
歩幅が小さくなる、足をすって歩く、前かがみになるといった変化がみられます。経過とともに、バランスを保ちにくくなることもあります。
症状のあらわれ方には個人差があり、すべての症状がそろうわけではありません。手のふるえが目立たない方もいます。
見えにくい困りごと「非運動症状」
体の動き以外にあらわれる症状を、「非運動症状」と呼びます。周囲からは気づかれにくくても、ご本人にとっては日々の暮らしに大きく影響することがあります。
- 便秘
便が出にくい、排便に時間がかかるなど、お通じの悩みが続くことがあります。 - 眠りの問題
寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、日中に眠気が強いといったことがあります。 - においの感じにくさ
食べ物や身の回りのにおいが、以前より分かりにくくなることがあります。 - 立ちくらみ
立ち上がったときに血圧が下がり、ふらつくことがあります。 - 気分や意欲の変化
気分が落ち込む、不安が強くなる、物事への関心や意欲が低下することがあります。 - 疲れやすさ
強い疲労感があり、いつもの活動を続けるのがつらくなることがあります。 - 記憶や考える速さの変化
物忘れが気になる、考えをまとめるのに時間がかかるといった変化がみられる場合もあります。 - そのほかの症状
汗をかきやすい、トイレが近い、痛みがあるなど、さまざまな困りごとが起こることがあります。
症状があるだけで、パーキンソン病と決まるわけではありません
便秘や眠りの問題、立ちくらみなどは、ほかの病気やお薬の影響でも起こります。気になる変化が続くときは、症状の経過や診察を通して、原因を確認することが大切です。
「病気とは関係ないかも」と思うことも、お話しください
診察では、ふるえや歩きにくさについては話していても、「便秘のことまで相談してよいのかな」「気分の落ち込みは、自分の気持ちの問題かもしれない」と、伝えずにいる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、こうした困りごとも、治療や生活の工夫を考えるうえで大切な情報です。パーキンソン病との関係をご自身で判断する必要はありません。日常生活で困っていることを、そのままお聞かせください。
ご家族が気づいた「以前より眠れていないようだ」「外出が減っている」といった変化も、診察の参考になります。
治療と生活の工夫で、困りごとを和らげるために
パーキンソン病の診療では、体の動きだけでなく、眠りやお通じ、気分なども含めて確認します。症状の原因や生活への影響に合わせて、お薬の調整や生活習慣の見直しなどを検討します。
症状によって対処法は異なりますが、適切な治療や生活の工夫によって、つらさを和らげられることがあります。お薬が関係している場合もあるため、自己判断で中止・変更せず、主治医にご相談ください。
受診の際は「生活の中で困る場面」をお伝えください
診察でうまく説明できるか心配なときは、次のようなことを簡単にメモしておくと伝えやすくなります。
- いつから、どのような症状があるか
- 一日のうち、どの時間帯に困ることが多いか
- 食事、着替え、外出、睡眠などに、どのような支障があるか
- お薬を飲む時間との関係や、最近のお薬の変更
- ご本人がつらいと感じることや、ご家族が気づいた変化
すべてを整理してから受診する必要はありません。まずは、いちばん困っていることからお話しください。
久留米市でパーキンソン病の症状にお悩みの方へ
パーキンソン病では、外から見える症状と、ご本人にしか分からないつらさの両方に目を向けることが大切です。
久留米市の山下脳神経外科医院では、パーキンソン病が気になる方から、すでに治療を続けている方まで、症状や生活上の困りごとについてご相談いただけます。
一人ひとりの症状に合わせて、からだとこころの両面から。
「こんなことを相談してよいのかな」と思うことも、遠慮なくお聞かせください。ご本人やご家族と一緒に、日々の暮らしを支える方法を考えていきます。
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